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2008年3月 3日 (月)

看護婦→看護師

医療事故調に看護職の参画を

3月3日10時18分配信 医療介護情報CBニュース


 日本看護協会(日看協、久常節子会長)はこのほど、医療事故の原因を調べる第三者機関「医療安全調査委員会(仮称)」の設置に賛成するとともに、同委員会への看護職員の参加を求める意見を発表した。楠本万里子常任理事は「遺族を精神的に支えていく上でも、病院のシステムエラーを判断する上でも看護師の役割が重要」と述べ、医療事故の調査に看護職員が参加する必要性を強調した。

 医療事故の原因を警察とは別の第三者機関が調べ、再発防止や被害者救済などにつなげる制度をつくるため、厚生労働省は昨年4月に「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討会」を設置し、検討を進めている。

 日看協は2月28日に会見を開き、厚労省の検討会の委員を務めている楠本常任理事が次のように述べた。

 「先般、国立大学病院などの医学部長会議で『議論をしっかりやるべきだ』との反対意見が出されたほか、患者団体から『早期の実現を望む』との意見もあり、さまざまな意見が対立している状況だ。その中で、当協会は調査委員会の設置を支援する立場をとっている」
 楠本常任理事はこのように述べ、医療事故の専門的な調査を行う「医療安全調査委員会(仮称)」の設置に賛成した。

 その上で、院内の事故調査委員会の役割に触れ、「医療安全調査委員会が機能するためには、すべての医療機関が院内の調査委員会を立ち上げる必要がある。事故のプロセスを調べ、システムの不具合を確認し、情報を共有するという文化をつくらないといけない」と述べ、医療安全調査委員会が院内の委員会を支援する体制が必要とした。
 また、大学病院のような一定規模の病院に対しては院内の調査委員会の設置を義務付けるほか、自力による調査委員会の立ち上げが難しい医療機関に対して地域の支援体制を整える必要性を指摘した。

 中田洋介常任理事は「真相の究明や謝罪、再発防止などの遺族の願いに応える努力を進めるべきだ。看護職が患者とともに医療の質を高めていく必要がある」と述べ、医療安全調査委員会と院内の調査委員会の双方に看護職員が参加することを求めた。

 医療安全調査委員会には、さまざまな利害関係者や多様な専門職が関与する。既に国内8か所で行われている死因調査のモデル事業では、『調整看護師』と呼ばれる看護師が病理医や遺族などの橋渡しをしているという。
 楠本常任理事は「調査結果が出るまでの間、ご遺族を精神的に支えていくなど調整看護師は高い評価を受けている。病院のシステムエラーを判断する上でも、施設のシステムを熟知している看護師の役割が重要だ」と述べ、看護師の参画を強く求めた。
看護職員の学校養成所に占める男子の入学比率が高まっている。2006(平成18)年に入学した学生の男子比率を見ると、看護師養成の3年課程の場合、大学が10.2%、養成所が11.0%、短大が6.7%。1997(平成9)年と比較すると、いずれも5ポイント前後増加している。准看護師養成の高等学校衛生看護科・養成所では20.9%(06年)にも達しており、日本医師会(日医)は「看護職員の男子へのさらなる窓口の開放が必要」としている。

 日医の医療関係者対策委員会が今年1月に発表した報告書「看護職員の不足・偏在とその対策について」で明らかになった。

 報告書によると、97年から06年にかけて看護師学校養成所に入学した学生の男子比率は、3年課程の場合、大学が4.1%から10.2%と6.1ポイント増、養成所が3.6%から11.0%と7.4ポイント増、短大は2.2%から6.7%と4.5ポイント増で、いずれも増加している。
 また、2年課程の場合も、短大が1.7%から6.6%と4.9ポイント増となったほか、高等学校看護専攻科・養成所は8.6%から15.2%と6.6ポイント増加していた。さらに、高等学校衛生看護科・准看護師学校養成所の場合、10.3%から20.9%と倍増しており、男子学生の入学比率が極めて高くなっていることが分かった。01年に始まった5年一貫教育も同年の3.5%が05年には5.7%に増えていた。

 こうした動向は、男性看護師の増加につながっている。06年12月末時点の看護師の就業者数は全国で81万1,972人(平成18年保健・衛生行政業務報告)と、初めて80万人を突破。前回(04年)調査に比べ、全体で5万1,751人(6.8%)増える中、男性は6,434人多くなり、増減率にすると20.4%もの大幅な増加となっている。
 男性看護師が増えている要因について、日本看護協会は「看護師が専門職として認知されたことと、大学に看護学部が相次いで開設されたことに伴い、男性にとって学びやすい環境が整ったからではないか」と話している。

 報告書を受けてけいゆう病院は「(明らかになった)数字を見る限り、男子学生の看護職員に対する意欲はかなり高い」と指摘したうえで、「窓口をさらに開放し、男性が看護職員を目指しやすくする環境を整備することで、看護職員の充足対策とすべき」としている。

 報告書では、看護職員確保のための具体策として、男子看護職員志望者の採用促進に加え、通信教育制度の充実や看護職員復職希望者へのプログラムの設置、准看護師養成の充実等を強調。准看護師養成に関して、日医は「一度社会に出た人々が新たな挑戦を行う機会を与える場となっている。限られた人的資源の中で、社会経験を有し看護職に意欲をもって望む人々に門戸を開くことは社会的な意義も深い。准看護師は地元定着率が高いとも言われ、地域偏在を防ぐことにもなる」と指摘している。

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